高齢者講習記憶テストの覚え方

大砲オルガン、耳ラジオ

テントウライオン、タケフライ

物差しオート、ブドウスカー

ニワトリペンチ、バラベッド

 

戦車ステレオ、目と太鼓

トンボとトマト、ウサギやかん

万年コート、レモン飛行

ペンギンカナヅチ、ユリ机

 

機関琴、親電子

セミ牛鍋にトウモロコシ

ハサミでドレス、メロントラ

クジャクチューリ、ドライバーイス

 

刀足(とうそく)テレビ、アコーディオン

カブトとカボチャ、馬包丁

筆パイズボン、ヘリコプター

スズメノコギリ、ひまわりソファー

 

4枚の絵はネットで確認ください。

バベルの塔における「障碍」の表記について

「しようがい」の表記として「障害」、「障碍」、「障がい」があり、行政や各種団体により様々である。発端は、当用漢字表が定められ、その中に「碍」が除外されたことにある。そのため、官庁を中心に当て字の「障害」が条例などで使われ、多数派となった。

 しかし、障碍者の中には、「害」という字が他者を害するイメージが強く、使うのに抵抗を覚える人も多い。そのような人々は、元々の「障碍」を使ったり、「障がい」と表記したりした。本著でも、この趣旨で「障碍」を使っている。

 解字によると、漢字「障」の偏は丘を示し、章は区切りを示す。これから、「障」は、丘によって分断され、通るのに差し支える状態のことである。礙(碍の元字)は、うまく通れないので疑ってみると石があったことから、やはり、うまく通れない状態である。

 このように「障」と「碍」は、ほとんど同じ意味で「さしつかえる」あるいは「うまくいかない」といった自動詞である。元々、仏教の「障礙(しょうげ)」からきており、仏の修行中に様々な差支えが生ずることを指していた。「障子」は、向こうが見えなくなる。「碍子」は、電気がうまく通らないようになる。そこには、他者を害するといった積極的な意味合いはない。

 「害」には、傷害事件、害虫、有害物質、加害者等々、どうしても悪い印象がある。そのため、使いたくないという気持ちはよく分る。ところが、障碍者団体の中には、積極的に「障害」を使おうと主張しているところがある。何故か?

 それは、社会が障害者に「障害」を与えていることを強調するため、或いは忘れないため、と主張している。文字として「障害」が消えてしまうと、あたかも社会から「障害」が無くなった、と世間の人々が錯覚する恐れがあると言うのである。これは、詭弁ではないのか?どう見ても「障害者」から、社会が障害を与えていることを想起するのは不自然である。それよりも、あたかも他者を害する者として、負のイメージの方が問題ではないのか?再考を促したいものである。

 行政でも、「障害」を避けて「障がい」を使っているところは、北海道庁や大阪市などいくつかある。だが、仮名を使うことに抵抗を感じる人も多い。少数ではあるが、「障碍」を使っているところもある。例えば、宝塚市では「障碍(がい)」としている。また、障碍者手帳にだけ「碍」を使っているところもある。しかし、本庁からくる条例等が「障害」なので、そこは本文通りの使い方をしている。

 発端となった当用漢字は、その後、いくらか増えて常用漢字となった。しかし、「碍」は含まれていない。ならば、この漢字制限則を緩和し、もっと広げることで簡単に事は済むのではないのか。

 元々、戦後占領下で急速に漢字廃止論が強くなり、いずれローマ字化や英語化へ移行すべきだとの風潮があった。そこで、面使する漢字として、当用漢字表が発表された。当初の目論見では、順次字数を減らすつもりだった。ところが、世間の強い反発から、若干であるが、字数を増やして現在に至っている。

 この漢字制限論は、習得上、特に書き方の困難性からきている。しかし、このIT時代に手書きする場面は非常に少なくなった。ましてや、細かい書き順など知らなくて構わない。もっと自由に漢字を使えるようにすべきではないだろうか。

 これに対して根強い反論がある。本家中国でも簡体字化し、韓国やベトナムでは漢字を廃止している。だが、これらはいずれもIT化前のことであり、また日本とは事情が違う。日本では、幸いにも表音文字として仮名文字があり、漢字の不便さを補っている。従って、漢字制限を大幅に緩和し、「障碍」が自由に使えるようにしたいものである。

 どうしても常用漢字しか使えないとするならば、「障外」も考えられる。元々、「碍」の代わりに「害」を使い始めた理由が分からない。単に音が同じであって、意味は全く違うのだから、ならば「外」の方が未だしも良い。

 

 一番良いのは、「健障者」である。「健常者」に対する言葉として、新たに熟語を作ればよい。「健障者」は、健康に差支えのある人々となる。人に対して使うのであって、言葉としての「障害」は今まで通りである。例えば、脳機能障害、神経障害、障害物競争などは、そのままである。明治時代には、外国語から次々と新しい熟語を作っていった。漢字の持つ造語能力を生かしたのである。それを思えば、「健障者」を造語するのは、そんなに難しいことではない。